管理栄養学部

研究室の紹介環境衛生学研究室

当研究室では食環境の安全衛生を微生物とシステム管理の視点から探究しています。

研究室メンバーになってほしい人は・・・?
  細菌が気になる人、食環境の安全衛生に興味がある人、
  卒業研究・就活・国試勉強をバランスよく取り組み、
  すべて満足できる「結果」を出したいと考えている人、
  研究室で過ごす日々が楽しみな人 など。。。。

研究テーマ

カンピロバクターの二次汚染研究

カンピロバクター食中毒は細菌性食中毒の中で近年最も発症件数の多い食中毒です。
カンピロバクターは市販の鶏肉などから検出されます。食中毒の原因は加熱不足と調理工程における二次汚染です。しかし、汚染伝播率に関する研究報告は少なく、予防対策のためのデータが不足しています。しかし、カンピロバクターの定量法は公定法が無いため、本研究室は「Growth-Realtime定量PCR法」を開発、迅速性の向上、実験操作の簡便化を行ってきました。
この手法を用いて「交差汚染の防止によるリスク低減効果を推計する」ため、定量的リスク評価法を提案するための有用なデータを蓄積していきます。

微酸性電解水による食材殺菌効果とその殺菌特性の研究

pHが6.5以下の電解水は酸性電解水と呼ばれ、細菌やウイルスに殺菌及び不活化作用をもち、医療、食品、農薬等の分野で利用されています。
酸性電解水は「人の健康を損ねるおそれがない」ことから、強酸性、弱酸性、微酸性電解水が「次亜塩素酸水」の名称で食品添加物(殺菌料)に指定されています。
本研究室では2015年より酸性電解水に関する関する研究をホシザキ㈱とともに始め、小規模の厨房や大量調理施設で、食材を酸性電解水で洗浄したときの菌数減少を次亜塩素酸Naと比較するなど、酸性電解水の殺菌効果を明らかにしてきました。

リステリア・モノサイトゲネスの食環境における生態研究

リステリア・モノサイトゲネス(以下LM)は通性嫌気性菌、グラム陽性桿菌で土壌、河川などの自然環境、動物の腸管に広く分布しており、リステリア症の原因菌です。
本研究室ではLMの野生株の分離、探索に加え、食環境における伝播や、汚染されている食品の生残や生態に関する調査研究を行っています。そして、LMの伝播、増殖、死滅、生残の実態を把握する上で必要な検出法、定量法の開発も行っています。

ISO22000食品安全マネジメントシステムの運営と食品安全教材の制作

管理栄養学部は2018年度からISO22000:2018認証取得を目指し、食品安全チームを組織してマネジメントマニュアルや各種文書類の作成・整備を行い、2019年11月に認証を取得しました。ISO22000:2018の認証取得は、組織(管理栄養学部)がISOマネジメントシステムの規格に基づいて運営されていることが認められ、「食品安全専門人材の教育及び給食管理実習」において、計画・目標を設定し、改善を継続的に実現し続ける組織であることが認められたということです。
環境衛生学研究室においては2018年度より卒業研究において、認証取得と、マネジメントシステムの維持、運営に関する活動に参加してきました。

教員の紹介

岸本満 教授

担当科目/食品微生物学 公衆衛生学Ⅰ 衛生管理システム 

本研究室の研究キーワードは「食中毒菌の検出・同定・定量」「二次汚染・伝播」「食品安全」「衛生管理」「食品安全マネジメントシステム」などです。、研究室メンバーはそれぞれ研究テーマを持って目標を設定して活動しています。
研究室は一つのチームであり、社会人として成長する場であります。所属意識、仲間意識をもって、仲間を思いやり、助け合いをすることを大切にしています。
自己チューやわがままは控え、時には、辛抱、我慢、利他精神も必要です。
「仲良く、楽しく」を大切にして、「すぐやる、できるまでやる、ごきげんでやる」をモットーに研究室を運営しています。