その他
コーチングとは「ゴールを目指す人を対象とし、個人の能力を引き出すコミュニケーションスキル」です。
栄養指導・栄養教育の現場でも、一方的な指導だけではなく、
コーチングのように、対話を中心としたコミュニケーションによって
サポートしていくという方法も一般的です。
コーチングは、身近な人間関係や子育てなどにおいても使えるポイントがあるので、ご紹介します。
①過去質問と未来質問
例えば、塾の宿題をしなかったとします。
「なんで宿題をしなかったの?」というのは過去について聞いているので過去質問、
「これからきちんと宿題をするためには何が必要だと思う?」は未来について聞いているので未来質問です。
しなかった理由を尋ねると、「ゲームしたかった」、「やりたくなかった」、「忘れてた」という
次の繋がりが見えない回答、親としても「そんなんじゃダメじゃない」としか言えません。
一方で、「何が必要?」と尋ねると、「時間を作る」、「一緒にやりたい」、「~してくれたらやる」……
未来質問をしたからと言って、望む回答をしてくれるかは、分かりませんが、
何が必要か、少しは本人も考えるでしょう。
また親も含め、工夫を考えるきっかけにはなるかもしれません。
過去を振り返るのが悪いということではありませんが、
「できなかった」、「やらなかった」ことに対する詰問になると
モチベーションや自己肯定感は下がってしまいます。
一方で、過去の「成功体験」を聞くことは、前向きさや自信を引き出します。
「あのとき、忘れずできてたよね!なんで毎日やれていたの?」等、賞賛を伴うことで、気づきや自信に繋がります。
同じようなポイントで、次のような質問の違いもあります。
➁否定質問と肯定質問
「なんで続けられないの?」は否定質問
「続けるためには何かできることはある?」は肯定質問
否定質問も悪いものではないですが、「できない」というマイナスのイメージが
強調され、自己肯定感や意欲を低下させてしまうこともあります。
なので、肯定質問と未来質問と併せて、
「するためにはどうしたらいい?」という質問の仕方も良いかと思います。
今回は、コーチングのポイントの一部を紹介しました。
なかなか思うようにいかないこともあり、ガミガミ言ってしまいますが、
同じ口癖であれば、否定形や過去形を控えてみるのもおススメです。