食べ物と健康
前回のお話(カロリーコントロールのコツ①)で、摂取カロリーを合わせるコツは主食、主菜、副菜の揃った栄養バランスの良い食事で、主食のごはんの量を決めてしまえば、かなり一定になることを説明しました。しかし、もっと厳密にカロリーを合わせなければならない糖尿病の患者様は、病院の管理栄養士さんの栄養指導を受けて、毎日、上手にコントロールされています。では、どのように食事をされているのでしょうか?今回はその方法を説明します。
糖尿病患者様は「食品交換表」というアイテムを使って食事されています。簡単に言えば、とてもアバウトに指折り計算でカロリーを計算します。これでも十分に血糖をコントロールすることができます。すべての食品の80 kcal分を1つ(1単位)として、主食の量は3つ(3単位)、おかずは2つ(2単位)…といったように、あらかじめ、目標のカロリーになるように食べる量を決めてしまいます。例えば、主食3単位とは、ごはん150 g(普通茶碗の一杯)、食パン90 g(4枚切り1枚)、クロワッサン75 g(小2個)、ゆでうどん240 g(1パック強、お店のうどん1杯)、ゆでパスタ150 g(上品なお店の1人前)、乾麺60 g…、これらすべて3単位なので約240 kcalなのです。いつもは“ごはん”を食べるけども、今日は“パン”にしよう!と食品を同じカロリーで交換できるので、「食品交換表」といいます。この本にはすべての食材の1単位80 kcalのg数と目安量が載っています。
最初はこの本を見ながら量を合わせながら食事をしないといけませんが、1カ月もすると、日ごろよく使う食品の量は覚えてしまうものです。なので、電卓も使わずに、カロリー表を見なくても、だいたいのカロリーを合わせて食事できるのですね。病院の管理栄養士さんは、この1単位の量をほとんど覚えているので、簡単にカロリーを合わせながら献立をたてることができるのです。すごいですね。
もちろん、量だけでなく、栄養バランスも大事です。では、栄養バランスはどうやって守るのでしょうか? それは次回のお楽しみ、カロリーコントロールのコツ③で!