管理栄養学部

なるほど豆知識カロリーコントロールのコツ ①

治療のために摂取エネルギー(カロリー)をコントロールしなければならない人、体重を増やさないために、また減量するためにカロリーを守って食事をしたいと思っている人は世の中にたくさんいます。そして、その人たちはみんな「カロリーを合わせるなんて難しい。ややこしい計算なんて面倒くさい!」と言われます。でも、病院の管理栄養士の先生は簡単にカロリーを合わせて献立をたてます。何かコツがあるのでしょうか?

そのコツは、カロリーをコントロールする時こそ、食事のバランスを大切に考えることです。難しい栄養素の量を考えるのではなく、「主食」「主菜」「副菜」を揃えるだけです。この3つを揃えることは、かつての日本の食卓では当たり前のことでした。「主食」は糖質を、「主菜」はタンパク質を、「副菜」はビタミン・ミネラル・繊維を摂取することができます。料理に少し油を使うので「脂質」も含まれ、取りすぎにもなりにくいのです。和食がヘルシーと言われるのは、このようにいつも栄養バランスが整った食事を食べられるからですね。このうち「主食」は全体のカロリーの約6割を占めます。なので、主食だけ毎食決められた量を食べれば、だいたいのカロリーコントロールができてしまいます。たとえば、自分のお茶碗にこんな盛り方で1杯、こんな程度でもかまいません。つまり、和食を中心に献立を考えて、ご飯の量を決めれば糖尿病患者の食事療法もできてしまうのです!

 

でも、ご飯だけじゃなくて、パンも麺も食べたいですね。そんな時の方法は次回に!

臨床栄養学研究室I 塚原丘美