管理栄養学部

なるほど豆知識サラダに入れる野菜はどれがお得?

皆さんは野菜を買うとき、どのような基準で選んでいますか?例えば、トマトを買う場合、いろいろな種類がありますが、普通のトマトとミニトマトならどちらを選びますか?今回は野菜の栄養価を比較して、栄養的に得をする選び方を考えてみたいと思います。

管理栄養士は「食品成分表」というデータ集を使って栄養計算をします。このデータ集には食品可食部100g当たりの食品成分の含量が示されています。この食品成分表に示されている各野菜の成分値を比較してみると、下記のようになります。

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トマト、ミニトマトを比較してみると、食物繊維、カリウム、ビタミンA、ビタミンCなど、ミニトマトの方がトマトより多く含まれていることが分かります。また、キャベツ、芽キャベツではどうでしょうか?こちらも小さい芽キャベツの方が無機質、ビタミンを多く含むことが分かります。したがって、小さいものの方が大きいものに比べて栄養価が高い傾向があるといえます。

次に、根深ねぎ(白ネギ)と葉ねぎ(緑ネギ)を比較してみてください。日光に当たらないように土をかぶせて育てた白い根深ねぎより、日光に当たってしっかり緑色になっている葉ねぎの方が栄養価が高いですね。また、レタスとリーフレタスの比較でも、結球して(植物の葉が重なり合って球のようになること:日光に当たらない)中の葉が白いレタスより、結球せず日光に当たるため葉全体が緑色のリーフレタスは栄養価が高くなります。したがって、日光をしっかり浴びて色が濃くなった野菜を選ぶ方が良いということになりますね。

さらに、ホウレンソウは夏採りと冬採り、収穫時期の違いによる栄養成分の違いが比較できます。他の成分は変化しないのですが、注目はビタミンCです。旬の冬に食べる方が何と3倍も多く摂れるのです!ですから、一年中スーパーで買うことができる野菜も、一番栄養価の高い旬の時期を選んで買うとしっかり栄養が摂れるということですね。

このように、野菜は品種(大きさ)、育て方(日光を浴びた量)、収穫時期(旬)によって成分が大きく変わります。今回比較した中では、ミニトマト、芽キャベツ、リーフレタスを使ったサラダは栄養もたっぷりということになるでしょうか。これらのことを考慮して食品を賢く選べるようになると、より健康になれるのではないかと思います。ぜひ、実践してみてください。

食品学研究室II 山田千佳子