管理栄養学部

なるほど豆知識糖アルコールで虫歯を予防しよう!

皆さんはガムや飴を買うとき、どんな商品を選んでいますか?甘くておいしいもの?眠気覚ましに刺激が強いもの?

次回からは、買う前に裏の成分表示やマークをチェックしてみてください。砂糖(糖類)ではなくて、キシリトールソルビトールなどの糖アルコールが入っていて、下のマークがついているもの(特定保健用食品)を選ぶと、虫歯予防効果が期待できます!

特保マーク.jpg

● 糖アルコールの製造

糖アルコールの製造-thumb-600x365-7986.jpg

なぜ、糖アルコールには虫歯予防の効果があるのでしょうか?

まずは糖類と糖アルコールの違いから。実は、糖アルコールは糖類に水素を付加して作られます。 

だから化学構造もよく似ていて甘く、ガムや飴の甘味料として使われています。しかし、このほんの少しの違いがとても重要!虫歯菌(ミュータンス菌)が利用できなくなってしまうのです。

では、虫歯はどのようにしてできるのかを確認しましょう。

● 虫歯ができる原因

虫歯菌.jpg

上の図から分かるように、虫歯は虫歯菌(ミュータンス菌)が歯に残った糖を分解して酸を産生し、歯を溶かすことによってできます。

ここで、歯に残るものが糖ではなく糖アルコールならばどうでしょうか?ミュータンス菌は利用できないので酸に分解できず、ということは歯も溶けないので虫歯になりにくい!というわけです。

まとめ-thumb-600x190-7989.jpg

糖アルコールにはもうひとつ、利点があります。それは低カロリーなこと。虫歯菌が糖アルコールをうまく利用できないように、ヒトも糖アルコールをうまく吸収できなくなります。だから糖よりも低カロリーなのです。ただし、商品の表示をよーく見ると書いてありますが、うまく吸収できない分、「一度に多量に食べると体質によりお腹がゆるくなることがあります」から要注意・・・と。

こんなに偉そうに説明しておりますが私、ただ今歯医者で奥歯を治療中です。

トホホ・・・皆さんも歯を大切に。

食品学研究室II 山田千佳子