管理栄養学部

なるほど豆知識「食物アレルギー児の学校給食」

給食の時間は、子どもたちにとって何よりの楽しみです。食物アレルギーの子どもたちも同じこと。

最近では、学校に食物アレルギーの子どもが10人から20人に1人、在籍しています。食べられない食物としては、一般的に知られている、卵、牛乳や、食べる機会が少ないピーナッツ、そばなど。最近では、果物にまで及んでおり、給食で特別な配慮が必要です。

アレルギーの子どもたちが、安全でおいしい給食時間を過ごすために、どのような取り組みがされているかご紹介しましょう。

その第一は、献立の工夫です。重症者の多いピーナッツやそばは使用せず、卵や牛乳を使った料理の頻度も減らしています。

第二に、食材料の管理です。卵を含まないちくわやかまぼこ、牛乳を含まないハムやベーコンを使うところが増えてきました。ハンバーグやフライにも、つなぎに卵を使わない商品が採用されています。最近では小麦粉の代わりに、米粉を使ったから揚げなども増えてきました。新しい給食センターでは、アレルギー専用の調理スペースを設けることも普及してきました。

まだまだ限界や地域差はありますが、こうした対応を実現するために日々努力されている方たちに、感謝し、また管理栄養士を目指す学生の皆さんにも食物アレルギーへの理解が深まり、子どもたちが過ごしやすい社会をつくってくれることを期待します。

小児栄養学研究室 楳村春江