管理栄養学部

研究室の紹介食教育学研究室

子どもたちが生涯に渡って健康で質の高い生活を営むための食教育の探求

”You are what you eat"  「あなたはあなたが食べたそのもの」
 何をどのように食べるかは、生命の維持や心身の成長、健康、活動に影響を与えます。
 また、食は人と人をつないだり、文化を継承したり、一人一人の食の選択が環境や産業、経済、社会や個人の生活の質にも影響を与えます。
 これからの社会の担い手となる子どもたちが、自己と社会(世界)がより良く継続していくための食生活について考えて行動するための「食」に関する資質・能力は、いつ・どこで・だれと・どのように学ぶことで育むことができるかを明らかにしたいと考え、学校の教育課程や教育課程と連携した家庭・地域における食教育の研究に取り組んでいます。

研究テーマ

子どもの生きる力を育む「食事教室」プログラムの開発

 小学校高学年を対象とし、二人分の食事を調理する「食事教室」プログラムを開発しています。
 小学校で学ぶ「主食・汁物・主菜・副菜」のそろった食事を調理する「食事教室」への参加による食に関する知識・技能、意識や実践力及び自己有用感の獲得の関係を明らかにする取り組みをしています。
 これまでに、食事教室の指導者用資料の作成や、オンラインで実施する食事教室の課題を研究してきました。

小学生の「食事教室」プログラムの実践と効果の検証

2022年度春から食事教室は本学の調理室で実施しています。参加した子どもからは「料理もできるようになったし、食材の秘密も知れて楽しかった。」「親がつくる時の気持ちがよく分かった。(大変、うれしいなど)」等多くの感想がありました。食事教室の効果検討を進め卒業論文として発表します。2021年度は、新型コロナウイルス感染症対策を行いないながら対面での食事教室を実施しました。ステップ1~4までの4回実施で1セットとし、ステップ4では子どもが一人でごはんとみそ汁・主菜・副菜がそろった食事を2人分調理しました。アンケート結果から、食事教室実施の効果が見られましたが、参加人数が少なかったことから、実施回数を増やして研究を続けています。
2023年度は、地域の食生活改善員さんとも協同しています。

学生たちの活動

・食事教室で実施及び配付用レシピ作成のために日々調理しているゼミめし写真と動画等をインスタで紹介中
https://www.instagram.com/takadazemi2024?igsh=aWNqMHZhbGQ0ajlq&utm_source=qr
 作った食事は、食事教室の教材として適切かを検討しています。そのほか、プランターで野菜を栽培したり、生ごみをコンポストで堆肥に変えることに取り組んだりしています。・あいちみんなのサラダ第2回学生レシピコンテスト「優秀賞」受賞
・わくわくもりもり食の学校(イオンモール長久手)にて、「まるごとお魚 de 秋の味覚体験」イベント実施
・イオンモールサイネージ企画「ふくろde時短シリーズ(2021年度)」「子どもと一緒に食品使い切りレシピ(2022年度)」
・新型コロナウイルス感染症対応で小・中学休校期間中にYouTubeでの動画配信

こども食堂での活動

3年生(4月から4年生になります)は、毎月1回開催される「せと・まんぷく子ども食堂」の活動に参加させていただく機会を大切にしてきました。毎回参加することは難しいですが、参加するたびに利用される方、開催される方達から多くの学びを得ています。地域と共に生きるときに、栄養と食についての専門性を活かせるように活動しています。

食品安全専門人材の育成

2019年11月28日、名古屋学芸大学管理栄養学部は、食品安全マネジメントシステムの国際規格「ISO22000:2018」の認証を取得しました。
登録範囲は「食品安全に関する専門人材の教育と給食管理実習」(カテゴリE,H)です。
食品微生物学・給食管理・給食管理実習・給食経営・衛生管理システムの5つの科目で人材育成プログラムを行っています。

教員の紹介

髙田 尚美 教授

担当科目/給食管理、給食経営、学校栄養指導論Ⅰ・Ⅱ、教職実践演習、栄養教育実習指導、栄養教諭特論Ⅰ・Ⅱ、子どもの栄養と食生活

管理栄養士/修士(教育学)/元栄養教諭
 管理栄養士として成人の食事と運動指導・保育施設・事業所給食等に従事した経験から、子どもの頃からの食習慣形成の大切さを強く感じました。そこで、学校給食の管理と食育を職務とする栄養教諭・学校栄養職員となり、小・中学校等で勤務してきました。子どもが「食」を通して社会の一員として生きる力を育むための活動を学生や様々な仲間と行っています。