管理栄養学部

なるほど豆知識えっ! 食べたご飯は鼻から排泄??

そうです!毎日食べているご飯は、肛門からほとんど排泄されません。華麗(?)に変身し、二酸化炭素として今も呼気中に排泄されています。

私たちが毎日食べているご飯は、数万~数百万個ものブドウ糖が繋がったデンプンと呼ばれる高分子化合物です。摂取したご飯は、消化酵素によってバラバラに分解され、ブドウ糖として血液中に吸収されます。では、この血糖(ブドウ糖)は何に使われるのでしょうか?

体内のブドウ糖のほとんどは、アデノシン三リン酸(ATP)という高エネルギー物質を作り出すために使われます。生命を維持し活動するためのエネルギーは、ATPが持っている化学エネルギーなのです。私たちの体のすべての細胞にブドウ糖が取り込まれ、たくさんの化学反応を経てATPを作り出し、最終的には二酸化炭素(CO2)になって鼻から排泄されます。

このように、口から入った栄養素が体内でどのような化学変化をし、どのような働きをしているのかを、化学的に学ぶのが生化学です。肥満の原因である体脂肪もご飯から造られるのですが、それはまた次の機会に。

レクチャー001-thumb-600x348-4145.gif

エネルギー産生栄養素の代謝

摂取したエネルギー産生栄養素の糖質・脂質・タンパク質は、すべての細胞内で
高エネルギーリン酸化合物(ATP)を産生し、最終的には二酸化炭素と水に代謝される。

イラスト生化学入門(東京教学社)より引用

 

田村明

管理栄養学部