食べ物と健康
給食施設では、喫食者の嗜好を満足させる安心・安全でおいしい食事を生産(調理)する必要があります。さらに、常に安定した高品質の食事を提供しなければいけないため、作業の“標準化”が必要となってきます。ところで、この“標準化”とは何でしょうか?
これは、一定品質の食事を提供するために、誰でも同様の作業が行えるように“標準を作る”ということです。大量調理では、大量の食材料を用いて調理や調味を行いますが、作業する人が毎回同じとは限りません。ですので、大量調理の調味については、献立ごとの調味料の割合を標準化しておくことで調理作業員の違いによる味のバラツキを少なくすることができます。
大量調理の味付けをする時には、調味の基本「さ・し・す・せ・そ」を原則とし、味のばらつきがなく、誰が調理しても同じ味が出せるように(これを「調理パーセントの標準化」といいます)、基準の食品に対する調味割合を決めて調理を行い、おいしい料理の提供を心掛けます。
材料に対する調味料の割合を「調味パーセント」といいます。これは、材料の重量に対しての調味料(おもに塩分や糖分)の割合を表し、調味料の中に含まれる食塩や砂糖の量を示したものです。調味を行う際にはとても役立つ計算式で、調味に自信がない方でも安心して簡単に使用できます。
例えば、みそ汁の調味パーセントは0.6~0.8 %です。みそ汁(だし汁)の液体量100gに対して0.6~0.8 gの食塩を含んだ味噌が必要になります。淡色辛みそは、食塩相当量が12.4g/100g なので、0.6~0.8 %のみそ汁を作るためには、淡色辛みそ 4.8 g ~ 6.4 g を使用するということになります。
<塩分の調味パーセント>
資料)「食品成分表」女子栄養大学出版
南亜紀