本学部では、厚生労働省が定める管理栄養士養成施設としてのカリキュラムとは別に、学部独自の科目を用意。本学部のディプロマポリシーを満たす「実践力を身につけた管理栄養士」を養成するため、医療系の科目やキャリア別の科目など、現場で求められる知識やスキルを磨くことができる科目をカリキュラムに組み込んでいます。
クラス制度
本学部では中学校や高校のような「クラス制度」を採用。40名ずつの4クラスを設けており、学生は4年間通じて同じクラスに所属します。専門科目のほとんどは、このクラスで履修。仲間意識が芽生え、就職活動や国家試験対策などで、互いに助け合う環境が生まれます。また、本学部が合言葉として掲げる国家試験の「全員受験・全員合格」の一助にもなっています。一方、教養科目は、他の学部の学生と一緒に受講します。
医療系の科目が充実
本学部では、医療領域の学びは、管理栄養士があらゆるフィールドで活躍するための糧になると考えています。なぜなら、管理栄養士の役割は、どのフィールドで働いても、人の生命や健康を守るという目的は変わらないからです。そのため、本学では健康・疾病予防・治療をいつでも意識できる管理栄養士の養成に注力。充実した医療系科目を軸にカリキュラムを構成し、他大学にはない独自の医療系科目を開講しています。
医療系の必修科目「医療福祉概論、医療福祉実習」
必修科目である「医療福祉概論」(講義)と「医療福祉実習」(実習)で、高齢者や障がい者に対するケアについて基礎から実践まで学習します。全国の管理栄養士養成大学の中で、これらの科目を必修科目にしている大学はほとんどありません。介護の領域に関する授業としては3年次に「介護概論」(講義)を選択科目として開講しています。
医療系の選択科目「臨床医学特論、臨床医学演習、栄養ケアプロセス演習、介護概論、薬理学」
これらの科目は、3年次後期以降に自由に履修できる選択科目です。4年次後期に実施される「臨床医学演習」では、卒業後すぐに医療機関の管理栄養士として勤務できるように、実務者を交えながら症例検討などを実践的に取り組みます。このように医療分野の科目が豊富にカリキュラムに組み込まれていることが、本学部の特長の一つです。
管理栄養士特講(エキサイティング)
学外から講師をお招きし、さまざまな分野についてオムニバス形式で講義を行っていただく授業です。取り上げるテーマは味覚、食品(商品)開発、食品安全、腸内細菌、摂食障害、就労支援事業、社会慈善活動(ボランティア)など実に多彩。時には海外から講師をお招きすることも。栄養学だけでなく、幅広い知識と教養を身につけ、管理栄養士としての意識を高め、幅広い視野を持つことを目的としています。
早期体験学習
1年次の春休み(3月)という、比較的早い段階で管理栄養士が働く現場を見学する「見学実習」を行います。実際に働いている管理栄養士の方とお話することで、入学時の目標を再認識し、気持ちを高め、2年次から始まる栄養学の専門科目を積極的に学習してもらうことが目的です。実習を行う施設は、病院、健診センター、高齢者施設、集団給食施設、食品工場など。管理栄養士のリアルな姿を見ることで、向学心が刺激されます。
食と健康のフィールドワーク
学内での学びを活かして学外の社会貢献活動に参加し、学びを深める学習法を「サービスラーニング」といいます。サービスラーニングに参加することで、社会における課題を発見し、その課題を解決する能力を養うことができます。また自分自身の課題や興味を見つけるきっかけにもなるでしょう。本学部では、食と健康に関するサービスラーニングに参加した場合、事前学習と事後学習を含めて全30時間以上の実施に対して単位を認定しています。
キャリア支援分野
管理栄養士が活躍する、“人間栄養(研究・運動)”“臨床栄養(医療・福祉)”“栄養教諭(食育)”“食行動・食環境(行政)”“食品機能・食品安全(フードサービス・食品開発)”の5つの領域の中から、自らの進路に合わせて学ぶ領域を選択し、専門性を高めます。
管理栄養学部は、国際基準「ISO22000食品安全マネジメントシステム」の認証を取得しており、食品安全の分野で開講している「衛生管理システム」は、専門教員による集中講義により、ハイレベルな人材の養成を目指しています。
管理栄養士演習(卒業研究)
3年次後期より、全学生がゼミ(研究室)に所属して、卒業研究を行い、その成果を卒業論文として提出します。さらに12月初旬には卒業研究発表会も実施します。卒業研究を通じて磨かれるのは最新の専門知識や技術の習得、科学的・論理的に問題を解決する能力の取得、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力など。さらには教員や仲間たちと関わりながら研究を進めていくなかで創造性豊かな人間形成も目的としています。