栄養教諭は、子どもの心身の健康と成長、生涯にわたる望ましい食習慣の形成を担っています。
栄養教諭は、子どもたちが栄養の重要性を正しく理解し、食に関する望ましい習慣と管理能力を身につけるために、給食の管理と食に関する指導を行っています。また、他の教職員や家庭・地域と連携し「チーム学校」の一員として食育を推進します。
栄養教諭は「食」で子どもたちの未来を支えられる存在。
名古屋市栄養教諭
今井 愛理さん(2016年卒業)
何事にも全力で取り組み、多くを得た学生時代。
進路に迷っていた高校3年生の秋、栄養士である母親から新聞の切り抜きを手渡されました。そこには栄養教諭の活躍が書かれており、「これだ!」と一気に未来が開かれました。きっかけは、ひょんなこと。そんな実感を得た私は、学生時代も「何でも楽しんで、何でも全力」をモットーに、活動しました。よさこいサークルもアルバイトもすべてに全力投球。オーストラリアでの海外研修にも参加し、多くの刺激を受けました。先生方や仲間にも恵まれ、人間的に大きく成長することができました。
努力した分、子どもたちや保護者に思いは届く。
1年生は「給食の前に味見をして、そこで感じたことや栄養教諭から教わった知識を“いただきます”の前に発表する」という「お味見当番」をしています。学校で過ごす日常の中で【食って楽しい】ことを感じてもらえるように、教材や便り掲示板には、さまざまな工夫をしています。
自分が楽しんで工夫して頑張った分だけ、子ども達も頑張りを返してくれます。子ども達のそんな姿や食の楽しさに触れた姿に私自身、たくさんの喜びと学びを得ています。子ども達と一緒に成長し続けることができる毎日。そんなクリエイティブな栄養教諭の仕事が私は大好きです。
子どもたちの健康と成長を、
「食」を通じて支えます。
愛知県栄養教諭
加藤 夏希さん(2006年卒業)
幼少期の経験が、栄養教諭をめざしたきっかけ。
小学校の頃から学校の先生に憧れていたこと、そして料理が好きだったことから栄養教諭をめざしました。特に、料理が題材の童話を参考にお菓子づくりや料理をしたり、給食を真似してつくったりしたことは良い思い出です。進学先に名古屋学芸大学を選んだのは、ちょうど入学する年が開学のタイミングで、新しい環境で学ぶことに大きな可能性を感じたから。入学前の予想は見事あたり、充実した授業を多く受けられたことで、仕事でも家庭でも生かせるスキルを身につけることができました。
子ども達の生きる力を育てる「食育」。
私が勤務する学校では、子どもたちが育てた野菜を食材に使ったり、国語で習った文学作品にちなんだサラダを出したり、6年生には1食分の給食の献立を考えてもらうなどの取り組みをしています。これらの食に関する指導には、子ども達が食を通して生きる力を育むための栄養教諭のアイデアがたくさんあります。子どもたちからの「おいしかったよ!」「家でもつくってみたい!」といううれしい声をパワーに変えて、これからも魅力的な食育ができるよう、努めていきます。