
活動の報告Activity Report
学生の活動
2025年度 アメリカ海外研修⑦
「遺伝子組換えは悪?」アメリカで変わった私の食への価値観
アメリカのアグリカルチャーバイオテクノロジーについて学んで、日本との違いに驚きました。
日本では遺伝子組み換えにあまり賛成の意見を聞くことがないですが、アメリカでは広く浸透していると分かりました。遺伝子組み換えを行うことで害虫や除草、病原、水の少ない環境、肥料の少ない環境塩分濃度の高い土壌などに耐性をつけたり作物の栄養成分を質の良いものにすることができたりするため環境変動が激しい現在、なくてはならないものだと感じました。
私たちが自分の手で特定の遺伝子を組み替えた作物はGMO(遺伝子組み換え作物)と呼ばれますが、突然変異誘発剤などで人間の手でコントロールして遺伝子を変異することができない突然変異で生まれた作物はGMOとは呼ばれないと知りました。
普通の作物に遺伝子組み換え作物が混入してしまうコンタミネーションは、日本もアメリカも5%までなら許されるらしく意外と混入していてもいいんだなと感じました。
日本は遺伝子組み換えに対して厳しい意見が多いイメージがあったのですが、中国の次に遺伝子組み換え技術を行っていると知り驚きました。しかし、あまり目にしないことから流通はしていないのかなと思いました。パッケージでも遺伝子組み換えしていない旨の宣伝を目にすることが多いため、なんとなくよくないものなのかと思いましたが、この授業を通してそこまで避けるべきものではないと感じました。
私がこの授業の中で最も印象に残ったことは、真菌で作る肉と遺伝子工学の分野です。
サクラメントのあるThe Better Meat Companyでは真菌による発酵によって作られたマイコプロテインは必須アミノ酸をすべて含み、たんぱく質量も多いのが特徴で、また、食物繊維も多くコレステロールや飽和脂肪酸を含まないためとても健康に良さそうだなとは思いましたが、真菌に与えられる栄養が人間が生んだごみなので有害な物質も含まれてしまっているのではないかと思いました。
遺伝子工学の分野では、動植物を遺伝子から改善していくことで病気に強い種などを作れることができ、その中でもヤギの遺伝子に人間の遺伝子を入れることで、やぎミルクが人乳と同じ成分となって生成すると知ったときはとても驚きました。貧しい国の人々に役立てるように生み出されたそのやぎですが、体に良くないといううわさが流れ、使えなくなったらしく、もし私がそのミルクを飲む立場だったら確かに怖いなと思いました。知識があり、これは安全だろうと思って作った製品でも、買い手に信用してもらえなければ意味がなく知識が歩かないか、そして人それぞれの考え方にあった有用な製品を生み出すことはとても大変なんだと感じました。