管理栄養学部

活動の報告Activity Report

2025年度 アメリカ海外研修⑤

官能評価を体験して・・・in UCDavis

私たちはDavis Sensory Instituteでヒトの五感を使った実験である官能評価を6つ行いました。

Aroma Station、Visual Station、Jell-O Station、Texture Box Station、Lemonade Station、Cookie Stationの6つでした。

Aroma Stationでは6つのサンプルの匂いを嗅ぎ、そのサンプルが何か当てる実験でした。それぞれサンプルの匂いは、185 ゆで卵、264 豆腐、358 新聞紙、518 土、791 カマンベールチーズ、923 オイスターソースでした。923 オイスターソースはしょうゆの匂いと感じる人が多く、日本人に馴染みのある匂いを感じる傾向があるとわかりました。香りはサンプルの印象を左右する重要な要素であり、例としてボディーソープを購入する際、その製品の香りが気に入れば購入する可能性が高くなりますが、気に入らなければ購入する可能性は低くなります。このように私たちは嗅覚によってサンプルの香りを判断することができるとわかりました。

Visual Stationでは3つのボディーソープを見て透明性、光沢(つや)、均一性で表現し印象を答える実験でした。ボディーソープも含め製品を購入する際、まず視覚によってその製品の特徴を得るため、外観は非常に重要な要素であることがわかりました。

Jell-O Stationでは赤、青、緑、紫のゼリーから食べる前と食べた後で味を答える実験でした。赤のゼリーはパイナップル味でしたが、食べる前はオレンジやいちご、チェリーなどと予想している人が多く、赤色は赤い果物を連想させる傾向があるとわかりました。青のゼリーはココナッツ味でしたが、食べる前はソーダやラムネなどと予想している人が多く、青色は爽やかな味を連想させる傾向があるとわかりました。緑のゼリーはオレンジ味でしたが、食べる前はマスカットや抹茶、キウイなどと予想している人が多く、緑色は緑色の果物を連想させる傾向があるとわかりました。また日本は抹茶味が多いため、抹茶と答える人が多かったと考えられます。紫のゼリーはレモネード味でしたが、食べる前はほとんどの人がぶどう味と答えていました。このように私たちの脳は視覚から自動的に商品の匂いや味を関連付けることがわかりました。

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Lemonade Stationでは、見た目では判断ができないように赤いライトの部屋に入り、100%レモネードと水で薄めた97%レモネードを飲み、好み、甘さ、酸味について答える実験でした。この実験は飲む人の好みを測定し、100%レモネードと97%レモネードの違いを判別できるかどうかを調査することが目的で、私たちの結果は意見がちょうど半分に分かれました。この調査方法は食品企業でも利用されていて、もし消費者が違いを見分けられない場合、97%レモネードを販売したら原材料費の削減に役立てることができます。

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Cookie Stationでは2つの異なるクッキーを食べ、好みと含まれている物を答える実験でした。初めに好みの質問をすることはヘドニッククエスチョンといい、純粋な好みの評価を行うためだと知りました。174のクッキーはポテトチップ、プレッツェル、バタースコッチチップ、チョコチップ、ナッツ、その他クッキーを作る上で必要な材料など様々な物が含まれ、218のクッキーにはバニラ、チョコチップ、その他174と同様にクッキーの材料が含まれていました。この実験は含まれている材料にどれだけ馴染みがあるか、またクッキーの材料に関する知識があるかによるため、結果に個人差がありました。

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