目指せ!管理栄養士への道 管理栄養士を目指す、学生のブログ

なるほどレクチャー!

野菜の切り方で、味も変わる!?

投稿者:給食管理(Food Service Management)担当 南亜紀

2019/10/09

 大量調理に使用する食材は、家庭で扱う食材と同じですが、使用する量が異なります。

 例えば、100人分の調理を行うために「g」ではなく「kg」単位の量の食材を使います。

 

 これらの多量の食材を、短時間で効率よく、切断、洗浄し、焼く・ゆでる・炒める・揚げるなどの加熱調理を行っていきます。

 調理では、喫食者の嗜好を満足させることを目標とした、“安心・安全・おいしい”食事を心がけています。

 この心がけの一つとして、「野菜の切り方」があります。

 

 野菜の切り方はいろいろありますが、同じ野菜でも切り方によって味が変わります。

 ポイントは、野菜の「繊維の向き」です。

 野菜の繊維の向きは、基本的に根から茎、そして葉の方に向かって走っています。

 また、多くの場合、上から下(葉方面から根へ)に縦に走っているので、目で見てはっきり分かります。

 

 野菜は、同じせん切りや薄切りでも、「繊維に沿う切り方」「繊維を断つ切り方」とでは味わいや食感が大きく違ってきます。

 それぞれの用途に合わせた切り方をすると料理がおいしく仕上がります。

 

<繊維に沿う切り方>

女性1.jpg

 歯ごたえ(歯ざわり、食感)よく、しゃきしゃき、しゃきっと仕上げられます。

<繊維を断つ切り方>

 フワフワとやわらかく仕上げたいとき、火の通りをよくしたいときの切り方です。

 

 料理によく使われる「人参」「玉ねぎ」「キャベツ」について見てみると・・・

 

 ✿人参✿

 和え物やサラダのような「和える」料理には、繊維を断つ方向で切った方が早く柔らかくなり、味が染み込みやすく、馴染みが良くなります。

 縦切りにした物は繊維が残るので、生だと少し固く感じますが、炒めたり揚げ物にすると、 歯ごたえが残って噛み応えが出ておいしくなります。

人参.jpg

 火の通りを早くやわらかく仕上げたいときは繊維を断つように切り、歯触りよくシャキッと仕上げたい時には繊維に沿って切るといいでしょう。

 繊維を断つように切った方が甘く仕上がると感じる人も多いようです。

 

✿玉ねぎ✿

 玉ねぎは、独特の苦みや辛みの成分が特徴的なので、繊維に沿って切るか切らないかで差が出やすくなっています。

 サラダや和え物など生で食べるとき、繊維を断ち切ってしまうと、辛みや苦みを強く感じる事になりますので、苦みを少なくするには縦の薄切りがおすすめです。

 横の薄切りは、食感が柔らかくなり、加熱すると甘み、旨みが出やすくなります。

 煮込む場合は、横向きだと繊維が断たれているので煮崩れしやすくなります。

玉ねぎ.jpg

 煮込みなどで早く煮溶かしたい時は横、形を残したい時は縦に切るのがおすすめです。

 じっくりと炒めて甘味を出したい時、炒めたり煮込んだりする時は、繊維に沿って薄切りがいいです。

 

✿キャベツ✿

 キャベツは、繊維の歯ごたえや生の切り口に舌が触れやすいので、味の違いがわかりやすく、どういう向きに切るかで味が変わってきます。

 縦に繊維に沿って切ると繊維が断たれる事なく残るため、シャキシャキ感が残ります。

きゃべつ.jpg

 繊維を断つように切ると、多少太めに切っても口当たりがふんわりとします。

 スライサーを使う場合や、包丁を使っても糸のように細く切れる場合は、 縦向きの方が繊維に沿う分、細胞が壊れにくいので苦みが出にくくなります。

 

 切り方そのもので、実際に甘みが増したり、減ったりするわけではありません。

 この仕組みは、繊維に沿って切るか切らないかで、食材の細胞の壊れ方が異なり、細胞の中の成分(アクや苦味も含まれます)が出やすくなることで、味や匂い、色などに違いが出ることがあります。

 アクや苦みが少なければ自然と甘みを感じやすくなりますね。

女性2.jpg

 

 調味料で味を調整するだけでなく、野菜の切り方を工夫してみることで “さらにおいしい料理”が出来上がります。

 お試しあれ♪

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