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子供の朝食喫食と食育

投稿者:食教育学(Food and Nutrition Education)担当 髙田尚美

2019/09/04

 子供たちが毎日朝食を食べることは、成長期に必要な栄養を摂取し健康に過ごすうえでも、生涯にわたって健康に暮らすために必要な食習慣・生活習慣形成のためにも必要なことだと考えられています。

 「朝食を毎日食べるとどんないいことがあるのか」について、農林水産省はホームページで日本人を対象とした研究から分かったことを紹介しています。

 そこには、「朝食を食べる習慣は、バランスのよい栄養素・食品摂取量と関係している」「朝食を毎日食べることは、良好な生活リズムと関係している」「朝食を毎日食べることは、心の健康と関係している」「朝食を毎日食べることは、高い学力・体力や良好な学習習慣と関係している」という研究結果報告が紹介されています。

 

 一方、子供の朝食の摂取状況は、平成30年度食育推進施策(食育白書)に「朝食を欠食する子供(小学生)の割合は、2018年度は5.5%となり、近年増加(第3次基本計画の目標:2020年度までに0%)。朝食を欠食する中学生の割合も、同様に増加。」とあります。

 ここで示された数値は、文部科学省「全国学力・学習状況調査」質問紙調査によるもので、小学校6年生と中学校3年生を対象に行った「朝食を毎日食べている」という設問に対し、「している、どちらかといえばしている、あまりしていない、全くしていない」から1つ回答した結果から、「あまりしていない、全くしていない」と回答した児童・生徒の割合を欠食する子供としています。

 小学生は2017年度4.6%、中学生は2017年度6.8%・2018年度8.0%です。

 

 では、子供たちが朝食を食べない理由は何でしょうか。

 子供の朝食欠食を促す要因について調べた論文では、「食欲がない」「時間がない」に次いで「朝食がない」「朝食が用意されていない」とあります。

 子供の朝食欠食には、子供自身の生活習慣だけではない課題があると考えられます。

 

 子供の貧困対策の推進に関する法律が2014年に施行され、子供の貧困対策に関する大綱が同年閣議決定されました。

 大綱における子供の貧困に関する指標の開発に向けた調査研究報告書では、追加すべき新たな指標の例に「健やかな成育環境の確保に関する指標」として、朝食欠食児童・生徒の割合をあげています。

 朝食の摂取状況が所得や世帯類型の影響を受けていることを示す、2013年度「全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)」の分析から作成された表から、経済状況別にみた子供の朝食摂取の状況をグラフにしてみました(図1)。

 子どもの貧困対策は、基本理念にもあるように、社会のあらゆる分野において、子どもの年齢及び発達の程度に応じて全ての子供が心身ともに健やかに育成されるために推進される必要があります。

 

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図1 経済状況別にみた子供の朝食摂食状況

注:等価可処分世帯所得が、平成24年度「国民生活調査」による等価可処分所得の中央値の半分未満の世帯を「貧困世帯」、半分以上の世帯を「非貧困世帯」としている。

出典:平成28年度子どもの貧困に関する新たな指標の開発に向けた調査研究報告書

   第3章2.2(6)食事の摂取状況

 

 子供たちが日々健康に過ごし各自の能力を生かし成長していけるよう、保護者や周りの大人が、子供が毎日朝食を食べることの重要性を理解し子どもの朝食喫食につながる行動をとるための大人への食育と合わせ、子供に対しても、自身が生きていく力を育むために発達段階や環境に応じた食育に食教育学では取り組んでいます。

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