目指せ!管理栄養士への道 管理栄養士を目指す、学生のブログ

なるほどレクチャー!

太陽の恩恵

投稿者:応用栄養学(Applied Nutrition)担当 楳村春江

2019/07/12

 暑い夏がやってきました。子ども達が待ち望む夏休みに、プールや海へのレジャーを予定しておられる家族も多いことでしょう。

 

 私達が小さい頃は、太陽の日差しをたっぷり浴びて、水着の跡がくっきりと残る日焼け肌の子どもがたくさんいました。でも最近、少なくなった気がしませんか?

 

 子ども達に「夏休みどこへ行った?」と問うと「海へ行った。バーベキューした」などと、楽しい答えが返ってきます。それでも、真っ黒に日焼けした子は少なくなりました。時々そんな子に出会うと、ちょっと嬉しくなります。

 

 紫外線量は7月にピークを迎え、多くの保護者の方は、お子さんにもUVカット(日焼け止め)クリーム、ラッシュガードの水着を使用し、日焼け防止に努めているようです。 しかし紫外線は、悪い影響ばかりもたらすものではありません。

 

 最近、世界中の研究者が、食物アレルギーの発症と生まれた直後の紫外線量の関係に注目しています。私たちも、アレルギー専門外来で食物アレルギーと診断したお子さんの誕生月を調べてみました。

 

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 グラフは、2006年から2010年の5年間に、2歳未満で専門病院を受診して、食物アレルギーと診断されたお子さんの人数を示しています。食物アレルギーと診断された赤ちゃんには秋に生まれた子が多く、春生まれの人数と比較すると、その差は歴然です。同じ傾向は、世界各国からも報告されています。

 

 研究者はこの違いを、生まれた季節の日光照射量の影響ではないかと考えています。秋・冬は日光照射量が少なく、身体の中で作られるビタミンDの活性が低下しやすくなるからです。

 

 ビタミンDは、魚や卵黄、きのこ類に多く含まれる栄養素です。しかし同時に、皮膚が日光に当たることによって、からだの中でも作られます。

 

 ビタミンDといえば、カルシウムの吸収を増やして骨を強くすることがよく知られています。実際に現代でも、カルシウムやビタミンDが不足して、くる病になるお子さんがいます。その中には、アレルギーが心配で卵や牛乳、魚も食べさせていなかったという方も含まれます。それだけでなくビタミンDには、体の中の免疫反応の強さを調整する働きがあることもわかってきました。この働きは、過剰な免疫反応であるアレルギーの発症を抑制することにもつながっているのです。

 

 最近、年々夏の暑さが厳しくなり、野外活動では熱中症への注意が欠かせません。強すぎる陽射しが肌によくないことも事実です。それでも子どもにとって、適度な陽射しを浴びることは、成長に欠かせないことです。

 

 そんな「おひさまの力」を見直してみませんか? 子どもが太陽の下で元気いっぱいに遊ぶことは、楽しさだけでなく、それ以上の恩恵があるはずです。

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